菩薩となり信仰の対象となった日蓮上人

日蓮上人と言えば日蓮宗を創始した鎌倉時代のお坊さんです。

日本には十三宗と呼ばれる仏教の宗派がありますが、日蓮宗だけが宗祖の日蓮上人の名前を冠した宗派になります。

その理由は、日蓮上人自身が信仰の対象となった事です。

日蓮上人は亡くなった後に、日蓮大菩薩と追贈されて菩薩となりました。

そのため、日蓮上人の仏像が作られて祀られることになったのです。

このように僧侶自身が信仰の対象として仏像を作られる例は、日蓮上人の他は弘法大師・空海くらいのものです。

販売されている日蓮上人の仏像は決まった形をしています。

それは説法像といって、日蓮上人が人々に説法をしている姿を描いたものです。

右手には錫を持ち、左手には経巻を持っています。

服装は僧侶の正装ですが、仏師によって豪華なものから質素なものまで様々あります。

眉毛を太く描くのが普通で、目は閉じられているように見えます。

表情から意志の強さを感じられるものが多くあります。

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